カナダから来たUbieのインターン生(Hiroくん)はすごかった

最初にこの記事はどの企業も個人も批判する目的はありません。もし批判を感じる文章があればご指摘して頂けると幸いです。


Hiroくんインターンを予定通り8月中旬まで無事に終わらせたので、彼がこの期間何をやったのか?などを書こうと思います。

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アイキャッチ画像のための無意味なスクショ

出会い

最初の彼との出会いは、Twitter上で、自分の経歴とほぼ同じ経歴を持っている学生がいるなー珍しいなーと思ったけど、関わりないだろうなーとスルーしたのを覚えています。

その数日後、彼のツイートは炎上していました。

朝ごはん食べてたら前見つけた子が炎上してるじゃん!あららーもっと先にフォローして、声かけちゃえば良かったかなー。と朝ごはん食べながら眺めてました。

最初、インターン先探しているということに対して、声かけるのはなしだよなーって思ったんですが、子供の朝ごはんを少しこぼしたので片付けをしていて、人ってミスするし、そこでダメって決めつけるのおかしい。優秀な子がこれでチャンス無くすのおかしい。弊社のバリューの一つが「launch x launch」(ロンロン)*1なのにグジグジ考えて行動起こさないのおかしい。と思い、声かけることにしました。

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声かけると決めた時の分報

声かけたあと、東京に来るとのことだったので、その時に会いましょうと言う約束をしました。予定を聞いて、最後の方ってことだったので、まぁ彼のキャリア的にも弊社はまだ魅力的には見えないだろうから優先度下げられたかーとちょっと残念な気分でした。

会ってみて

5月頭に彼は日本に一時帰国していて、会社に来てもらいました。 最初会ったとき、顔と体のギャップがすごい!って思ったのですが、話してみると本当に素晴らしい好青年でした。 素直に話は聞けるし、しっかりと意見出来ていたし、キャリアもしっかり考えていたし、事業への質問も的を得たものでした。 会う前に炎上してしまった経緯も説明してもらっていたのですが、本当に不可抗力だったのだろうなとそこでようやく納得できました。

唯一問題というと彼の今後の専門としたい分野がUXなどであること。当時彼の経験があるAndroidアプリやUnityのポジションは弊社にはありませんでした。 あるのはUXなにそれうまいの?CUIで良くね?と言っちゃう自分しかいないチームでのサーバサイドKotlinでした。 そこで、「すごくHiroくんは優秀だと感じたし、ぜひ働いて欲しいけど、今弊社に来るとHiroくんのキャリア的に遠回りになるかもしれない。本気でおすすめ出来ない。でも同じ界隈にいるだろうし、引き続き仲良くしてね!」と笑顔で送り出すことにしました。

彼が帰った後「すごく良さそうだったけど、今後の彼の専門や今のスキル的にポジションがほぼない。なので今回はなかったことで!」という評価を会社のメンバーに伝えておきました。

数日後

その数日後、TwitterのDMでこんなメッセージが来ました。

「色々週末考えたのですが、Kotinサーバーサイドとして入らせて頂くこと可能でしょうか?」

正直、まじか!空気読めない子か!ってフいたのを覚えてます。(そして今気づいたけど、typoしてるw) でも入りたい!と言ってきたのに、なにもせずにごめんなさいってするのはおかしいので、入社試験をしてもらいました。 一週間くらいかけて貰えばいいかなーって思ったところ、1,2回のラリーはあったものの、2日で作り切り、コードもしっかり読めていて、想像以上でした。 こちら側からお断りする理由もないし、彼のキャリア的に美味しいのか?と罪悪感を感じつつ、入社してもらうことにしました。

ちなみに入社後に彼が書いた下でも紹介している記事を読んで、すごく真剣に話を聞いてもらえたのがわかったし、めっちゃ嬉しかったのを覚えています。

入社前に

今のUbieはまだまだ小さな会社であり、事業を危険に晒すこと=即会社が潰れるということが十分あり得ます。そのため、彼の受け入れ条件としては公開して良い情報・ダメな情報を明確にすることをみんなに約束しました。と言っても、会った時にその話はしっかりすでにしていて、理解していたし、なんなら話す前から理解していたので、全く不安はありませんでした。

入社

一番の問題は彼が他の弊社メンバーに受け入れられず、ぎこちない関係になってしまうかも?という点でした。短い期間しかいないため、早めに打ち解けてもらいたかったです。そこでwelcomeランチがあったのですが、紹介一言目に「あの炎上した子です!」と全体に情報公開しました。彼はめっちゃ焦ってましたが、Ubieメンバーの器のデカさや彼が誠実に説明してるところを見て、みんな安心して受け入れてくれていました。あの早いタイミングでアイスブレイクしっかり出来たのは良かったなーと思います。彼いろんな会社のイベント参加してたし、入社日からUbieの一員になってくれました。

タスク

サーバサイドKotlinのポジションではあったのですが、せっかく来てもらう訳だし、色々吸収してもらおうと考えました。彼には複数のサービスの担当をしてもらい結果的に

  • サーバサイド(Kotlin/Python/Rails)
  • フロント(JS/TypeScript)
  • 実装設計
  • 単独での開発
  • スクラムでのチーム開発
  • デザイン

といろんなことをしてもらいました。全く経験がなかったのに、土日で勉強してきて、フロントの実装も素晴らしい速度でやっていたのは本当に驚きでした。

もちろん彼にもまだまだ未熟な部分はあって、そこは週1の1on1で話していたし、色々彼なりに頑張って改善していました。

結果今の彼のレジュメはぐちゃぐちゃになっただろうと思いますが、master resumeには残して、提出するresumeから外せばいいだけだし、好きにしたら良いと思う(責任放棄)

留学生のインターン

余談ですが、インターンインターンと言ってますが、留学生のインターンって日本で言う、学生の業務委託であり、使えなければクビ切られる覚悟を持っている人が多いです。彼もその考えを持っていました。

もし留学生をインターンとして受け入れる会社があるなら、学ばせるというより、キャリアを積ませる+プロの業務委託的な扱いをしてあげて欲しいです。なので、今回も学ばせると言うより、会社への貢献のためのタスクを選んでやってもらいました。

このあたり読んでもらえると良いのではないかなーと思います。

hiro-ca.hatenablog.com

なぜこの記事を書いたか?

インターン生や新卒などなど色んな人を見てきましたが、こんなブログを書くのは初めてで、今後もあんまり書かないだろうと考えています。しかし優秀な子が不本意なデジタルタトゥーにかわいそうな思いはして欲しくないので、彼はそんな人じゃないということをこの記事で明言しておきます。

彼はフルタイムで働いているため会社の様々な情報にリーチできる人材でしたが、インターン期間中一度も情報公開に関して指導する必要はありませんでしたし、信用できる人間です。

最後に

Hiroくん、お疲れ様でした。色々自分至らぬところがあったと思います。申し訳ないです。でも一緒に働けてすごく楽しかったし、Hiroくんが将来めっちゃ活躍してるところを早くみたいです。そして「わしが育てた」と言わせて下さい。Good luck!!!

*1:弊社の三つのバリューのうちの一つ。100の議論より1の実行に価値がある。